6.発作の再発

 

ところが…。


ワタシは本当の意味で、克服した訳ではなかったのです。薬も要らなくなり広場恐怖はなくなった…かに見えましたが、一人で遠出はしたことはなかったし、不安な場所は、無意識に回避していました。

 

治っていたかに見えて、実はヤツはずっと、ワタシの中に潜んでいたのです。表面上、ヤツを追っ払ったことにワタシは安心していたのです。

 

ムスメが一歳二ヶ月になった頃、第二子の妊娠が発覚しました。
きょうだいが出来たらいいな、とは漠然と思っていましたので、自然に任せていたのですが…妊娠がわかると同時に、どっと不安が押し寄せました。


「一人でもこんなに大変なのに、2人なんてやっていけるんだろうか??」
「一人目の産後はうつになっちゃったけど、2人目もまたうつになっちゃったらどうしよう?!」

 

不安はいろいろあるけど、一人目の経験もあるし、しっかり備えをして立ち向かうしかない…と、覚悟を決めました。

 

が、ホルモンの影響もあるのか、やはり不安は募っていき、妊娠5ヶ月目にして、パニック発作が出てしまいました。

 

この時のワタシは、とにかくちょっとでも不安が来ること、発作が来ることを恐れていたので、パニック発作が出たショックで、またまた広場恐怖が復活してしまいました。外出したり、乗り物に乗ったりすることが怖くなり、引きこもりがちになってしまいました。

 

しばらく医者からは遠ざかっていましたが、再び通院の日々が始まりました。
ワタシの先生は、妊娠中でも大丈夫な薬もある、ということで薬を飲むことをすすめました。
妊娠中は薬は×、と思っていたので、やはり躊躇しましたが、先生の「何よりもお母さんの心の安定が大事!!それが赤ちゃんのためでもある」という言葉を信じて、飲むことにしました。